岸政彦『マンゴーと手榴弾』
卒論のために読んだ。
桜井厚批判として勧められたので読んだ。桜井らの構築主義的なライフストーリー論だと語りの事実性は不問にされるが、「語られたことは全てその人にとって本当にあった事実」であると岸は批判している。
面白かったが岸政彦批判もあるようなので読まねば。
野口裕二『ナラティヴと共同性』
卒論のために読んだ。
抑圧の経験や苦しい状態である自分のことを当事者同士で語り合うことで成立するネットワーク(セルフヘルプグループ)や自己を開示し「問題」を地域住民や家族と共有することで当事者をサポートする共同性が生まれる(オープンダイアローグ)ことについて書いてある。
個人的にはオープンにさせられるのは結構キツイと思ってる(笑)
飴屋法水『ブルーシート』
同名の演劇を書籍化したもの。なかなか普段触れないジャンルだったので結構読むのに体力を使った。震災後文学の一つに位置づけられる作品だが、3.11や震災後という単語の持つ「らしさ」を振り切ろうとする営みが難解な言葉遣いから感じられた。
小林多寿子・浅野智彦編『自己語りの社会学』
「自分について語ること」への様々なアプローチ法やどのような場面で用いられるかといった、この領域の見取り図をザッと紹介した本。
ザッと紹介されているだけなので踏み込んだ考察や方法論の細かな説明はない。
この本の参考文献リストから更に卒論に使えるものをピックアップしていく予定。