2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

小林多寿子・浅野智彦編『自己語りの社会学』

「自分について語ること」への様々なアプローチ法やどのような場面で用いられるかといった、この領域の見取り図をザッと紹介した本。 ザッと紹介されているだけなので踏み込んだ考察や方法論の細かな説明はない。 この本の参考文献リストから更に卒論に使え…

吉原令子『アメリカの第二波フェミニズム:1960年代から現在まで』

半年くらい前に読み切れずにいたのでこの際に読了。 基本的には歴史の時系列通りに章立てされている一冊。モーハンティを先に読んでいたため、過去から現在にかけてのアメリカのフェミニズムの問題点(帝国性etc.)の理解はとてもスムーズだった。 もう少し踏…

チャンドラー・タルパデー・モーハンティー『境界なきフェミニズム』

フェミニズムに内在する西洋中心主義を鋭く指摘する「西洋の視線の下で」は必読。もう少し精読したい。 一番周縁化された女性の立場に立つことでフェミニズムは差異を認識した上で連帯できる、というのがモーハンティーの主張。

国木田独歩『牛肉と馬鈴薯』

そういえば〜日本文学シリーズその② 文章がちょっと難しかった。何かが起きる話というより登場人物のバックグラウンドを語る形式。表題作『牛肉と馬鈴薯』が一番示唆に富んでいたという感想。あとなんか落語っぽいなとか思った。

カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』

読書会用に読んだ。 高校時代に原著で読んだが話を忘れていた。性(生)と生殖について着目すると面白い読みができる気がする。

川端康成『雪国』

そういえば読んだことない日本文学シリーズその① 川端康成は衒いなく美しい文章を書く人だなと。 処女性や若い女に聖性を見出してるあたりはキモいな〜とか思うが、冬の水のような澄んだ美しい文章にはどうやっても惹かれる。

ジグムント・バウマン『コミュニティ』

社会学の必読書ということで読んだ。が、普通に難しかった。言い回しが割と独特で比喩をいちいち自分で言い換えないと読めない......。 内容は人間関係の「液状化」、支配者(権力者、資本家)の支配の仕方の変化とか確かに社会学の大枠を掴む上で大事なトピッ…